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著:1スレ目 665殿 1(`・ω・´)昌景「修理、覚えておるか。三増峠の戦いを…」 ( ^ω^)昌豊「忘れるはずもないお…」 永禄十二年、武田軍は小田原に侵攻した。 昌豊の隊は小田原城攻めの先陣を務めていた。 ( ^ω^)昌豊「攻めるおー!内藤隊なめるとひどいめにあうお!」 伝令兵「修理様!三郎兵衛様よりお言葉を預かっております!」 ( ^ω^)昌豊「申すがいいお」 伝令兵「はっ、“いとけのぐそくてきをきる”との事!」 ( ^ω^)昌豊「糸毛の具足敵を切る…?」 昌豊は少し思案し、答えた。 ( ^ω^)昌豊「“小太刀”と三郎兵衛に伝えるお!」 伝令兵「はっ」 伝令兵は馬を駆けさせ去っていった。 2昌豊の返答を聞いた三郎兵衛は微笑んだ。 (`・ω・´) 昌景「さすが修理よ、伝わったらしい」 このやりとりは、まず昌景が昌豊に “糸毛の具足を着るような大将のいる場所まで深入りするな” と戒めたのに対し、昌豊が “小太刀で敵をあしらうようにしよう”と答えたのだと言う。 しかし武田軍の奮戦空しく、小田原城はビクともしない。結果、撤退が決まった。 3信玄は軍議を開いた。 信玄「よいか、足軽たちには鎌倉に寄ると伝えよ。三増峠を抜けて甲斐へ帰るぞ」 一同「はっ」 信玄「昌景は別働隊を率いてまちぶせる敵を撹乱させよ」 (`・ω・´)昌景「はっ」 信玄「信房、昌豊は本隊と共に峠を登る」 彡`Д´ミ信房「はっ」 ( ^ω^)昌豊「ちょっと待って欲しいお!」 信玄「どうした昌豊?」 ( ^ω^)昌豊「恐れながらお館、僕がまた荷駄隊を率いるのですかお!?」 信玄「そうじゃが、いかんか?」 (;^ω^)昌豊「ちょwwwテラヒドスwww以前の川中島でも僕は荷駄隊でしたお! たまには思う存分戦わせて欲しいお!」 信玄「そうか…昌豊がいかんとなると、ワシが荷駄を率いることになる」 ( ^ω^)昌豊「え?」 信玄「それほどこたびの戦は大事なのじゃ」 4( ^ω^)昌豊「分かりましたお…内藤修理、見事に荷駄を率いて見せますお…」 信玄「おお、分かってくれたか!」 (`・ω・´)昌景「さすが修理じゃ」 ( ^ω^)昌豊「お!?」 彡`Д´ミ信房「誰もが敬遠する事を引き受けてこそ真のもののふよ!」 ( ^ω^)昌豊「おお!?」 信玄「川中島に散った信繁に代わる副将は昌豊!お前しかおらん!」 一同「しゅーり!しゅーり!」 ( ^ω^)昌豊「うおお!!み な ぎ っ て き た お!!!」 信玄「よし、昌豊。くれぐれも言っておく。荷駄は次の駿河攻めでも使う 大事なものじゃ。くれぐれも危なくなったからといって打ち捨てるでないぞ」 ( ^ω^)昌豊「かしこまりましたお(これはお館のフリだお)」 5武田軍は三増峠を駆け登り始めた。 迎え撃つのは北条氏邦、氏照である。 氏邦「来おったか、甲斐の山猿ども!」 氏照「生きて故郷には帰さんぞ!」 ( ^ω^)昌豊「進むお!早くしないと小田原城からの追撃軍と挟み撃ちになるお!」 本隊の先陣は荷駄を率いる昌豊である。 敵の迎撃は激しいものであった。 ( ^ω^)昌豊「………ええい!荷駄は打ち捨てるお!命あってのものだねだお!」 足軽「おおーっ!」 信玄「ちょwwwおまwwwあれだけ言ったのにwwwテラヒドスwwwww」 迂回してきた昌景隊と後方にいた信玄本隊が回り込み、氏邦・氏照軍は敗れた。 武田は撤退戦における勝利を得たのであった。
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甲斐・躑躅ヶ崎館 ステージ開始 信玄 「フッフッフ…虎の館と知って、飛び込んで来るか その度胸やよし! 歓迎するぞッ!」 幸村 「お館様ァッ!今日(こんにち)までの鍛錬ッ! この幸村めに、示させて頂きたくッ!!」 信玄 「よかろう…やってみせよ、幸村ァッ!!」 ステージ途中「風」 幸村 「武田が心得ひとぉつ! 疾きこと風の如くッ! これ即ち、先手必勝なりぃッ!」 信玄 「ほう? では問うが、その疾さに兵法はあるのか?」 幸村 「へ、兵法…? そ、それは…それは…」 撤退 信玄 「出直せい!幸村ァ!」 幸村 「ぐうっ…ふ、不甲斐なし…!」 「風」撤退後、幸村反省中 幸村 「この幸村、意志なき風に事は運べぬと知り候…!」 佐助 「反省だけなら猿にもできるってね この機だ、しっかり学びなよ、大将」 佐助とプレイヤーが交戦開始 佐助 「闇に紛れてこっそり…ってのが、趣味なんだけどねえ」【4】 「徐かに癒すこと、林の如く… 大将!俺様が時間稼ぐ間に、気合入れ直してよ!」【皇】 佐助の体力減少 幸村 「ヌッ!?大事ないかあッ、佐助ぇッ!?」 佐助 「ちょ…声がでかすぎだって、大将!恥ずかしいっての」 佐助撤退 佐助 「…はい、俺様のお仕事、本日はここまで 後は任せたぜ、大将」 幸村 「よしきた、佐助ッ!この幸村、任されたァッ!」 ステージ途中「火」 幸村 「フッ!フン!(スクワットの掛け声) 負けられぬ!」 幸村 「武田が心得ひとぉつ!滾ること火の如くッ! 漢のたぎる肉体こそ、明日を繋ぐ架け橋なりぃ!」 信玄 「ほう…? では問うが、 その炎は何の為に燃やすものか?」 幸村 「な、何の為…? そ、それは…それは…」 幸村撃破 幸村 「この幸村…今一度、 己の風林火山を見つめ直し候…!」【皇】 ステージ途中「山」 信玄 「フッフッフ…動かざること、山の如しじゃ!」 【分岐】幸村3度目登場 幸村 「お館様ァッ!この幸村、己の風林火山をついに 見出して候ォーーーッ!!」 信玄 「ウム! ならば示してみよ、幸村ァーーーッ!」 幸村とプレイヤーが戦闘中 信玄 「幸村!武田式熱血噴火準備体操は、済ませておるかァ!」 幸村 「無論にござりまする、お館様ぁっ!」 幸村撃破 幸村 「この幸村…道場でまた鍛え直しでござる…!」【皇】 信玄 「おぬしの方が一枚上手であったか…!」 信玄戦闘開始 信玄 「フッフ…おぬしに見せてやろう このワシの風林火山をッ!」 【分岐】甲斐双虎戦の場合 信玄 「もうよい、幸村!ワシの元へ来ぉいッ!風鈴火山の 何たるか…おぬしに直接、見せてくれるわッ!」 幸村 「お、お…お館様…! あ、有難き、幸せ…ッ!」 武田主従登場デモ 信玄 「風林火山、それは兵法のみの教えにあらず 己の志、そして、民の心にも通ずると知れ!」 幸村 「はいィ! ぅお館様ぁあ!」 甲斐双虎戦開始 信玄 「征くぞォオオオ、幸村ァアアアアアッ!」 幸村 「はいぃィイイイ、お館様ァアアアアアッ!!」
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自分の思惑通りになってくれたかと思うと、たちまち倍返しでお返しされてしまう。 (ちぇっ、なんてぇ御方だよ…俺様遊ばれてばっかじゃん…) 佐助は面白くない。ぶすっとした顔で、ため息をつく。 しかし謙信の様子をよくよく見ていると、 (ん…?) 謙信の指先が震えているのに気付く。 (へぇ、意外…完全に吹っ切れたもんだと思ってたけど…) 余裕気に戯れてみせるのは、自分の羞恥を紛らわすための行為だったか。 (馬鹿だねぇ…負けず嫌いも程々にしときゃいーのに…) 女の強がりはそんなに嫌いじゃない。 そうむきになって怒ることもないか、と大目に見てやることにする。 いやしかし、他人事に気を取られている場合ではない。 「さ、佐助…?」 かすがが驚いた顔で佐助を見ている。 「あー、っと…」 とっさの言い訳が思いつかず、引きつり笑いのまま目を泳がせる佐助。 「その、お前…」 かすがは相変わらずムッツリした顔をつくりつつも、少しだけ嬉しさを覗かせる。 「そんなに、興奮してるのか…?」 「んっと…まぁ、そんなとこ…」 意外な反応に戸惑いつつ、照れくさそうに返事をする。 それを聞いて、かすがの奥がきゅ、きゅ、と反応してしまう。 「あっ…」 思わず声を漏らし、しまった、という顔をしたので 「んっ……ひょっとして…俺のシコってるとこ、想像してんの?」 佐助は即座に責めに転じる。 「べっ、べつに…そんな訳ないだろっ」 「へぇ…そいつはまた…」 「違うっ!違うからなっ!何が楽しくて、お前の…」 シコってるところを想像してその先が言えなくなってしまう。 「くそっ、お前が変なこと言うから…」 「…考えちゃったの?」 「くっ…」 また赤面する。あまりにも分かりやすい反応を見せてくれるので、佐助はつい からかいたくなる。 「…んっふふ、かすがも案外すけ」 「お前、それ以上言ったら…殺す…っ」 「そう?殺すんなら、こっちでお願いしたい所だがねぇ……んっ、ほらっ」 かすがの中で指をぐいっ、ぐいっ、と動かしてやると 「はっ、あっ…ああっ…するなっ…」 と言いながらも、自分から腰を揺らしてしまう。 (あぁっ、いけね…かわいすぎて、だめだわ俺…) かすがが愛しい。胸が苦しくてたまらない。 彼女の顔を見上げながら火照りきった部分に思い切りしゃぶりつく 「きゃああっ!」 叫んでしまうくらいの強烈な快感が、かすがの下半身を襲う。 「あはぁ、いい声…」 佐助は舌を思い切り伸ばしてかすがの滴らせる密を味わいつつ、 固さを取り戻しつつある自分のモノを力一杯握りしめる。 武田軍×上杉軍52
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佐助「まあま、ほっときなって。ほい、おーさまだーれだ。」 信玄「ふむ、儂じゃな。」 幸村「お館様が……。何と言うことでございましょう。この幸…」 佐助「ちょww旦那、お遊びなんだからさ、水を差すようなことしないでよ。」 信玄「して佐助。これは儂と何かさせるような事もできるのか?」 佐助「出来ますけど、番号でしか指定出来ないから好みじゃないのが来ても変更できないっすよ。」 信玄「ふむ。成程のう。よし、ならば、おなごの7番は儂の肩を揉み、男の1番はそのおなごの乳を揉めい!」 ぶっと数名が吹き出す音がする。 佐助「ちょっと大将。何その肩揉みってさ。」 信玄「まず一つに儂は肩が凝っておる!そして参加出来ぬなら見ん方が良いわい!」 慶次「かーっ凄いね。虎のおっさんかっこいい!」 島津「がははは!それも道理たい!」 長曾我部「ははは、で誰なんだい?散々な目に会う女はよ……元就?」 ふと横を見ると札を握り締めぶるぶると震えている毛利。 長曾我部「まさかお前……」 毛利「………下らぬ事を」 王様ゲームネタ5
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「お帰りなさーい。お風呂にする? ご飯にする? それともア、タ、シ?」 家に帰ると佐助が割烹着を来て厨に立っているので、小十郎は農具を落とした。 がらんげろんがろん、といい音がする。 「な……な……」 「呼んだでしょ?」 「いや……確かに、呼んだ、が」 「ま、探り直したい場所があっただけなんだけどね。ついでに寄っただけだよーん」 佐助はからりと笑ってカマドにかかった鍋の様子を見た。羹が出来上がっている。 料理の腕はどうなんだろう、と思ったが、鍋からは実にいい匂いが漂ってくる。 農具を片付け、帽子を取って手を洗う。鍋を覗くと、味噌と野菜のいい匂いから想像できる羹が出来上がっていた。 ふぅむ、と顎に手をやった。野菜の切れ端から味噌一欠けらまで無駄にしない見事な処理能力。 戦場で培ったのだろう「全部ぶち込んで煮る!」という料理は、嫌いではない。 握り飯が握られている。掌に余るほどの大きな握り飯は真田流だろうか。 「呼んだってことは」 佐助の顔が近い。にいっと笑う顔は女そのもので戸惑いを覚えた。 「そういう、こと?」 顔に血が昇った。色気も何もない顔が艶やかに笑うというのは、かなりまずい。 「そういう、つもりじゃねぇ」 「いいんだよ? 俺は、いつだって」 顔を誤魔化すために小十郎は布巾を使って鍋を上げた。茣蓙の前に置き、茣蓙に座る。 佐助は割烹着を脱いで前に座った。お椀や玉じゃくしなどは全部奪われたため、よそってもらう。 なんとなく、恥ずかしい。 「いっただっきまーす」 ぱん、といい音を立てて佐助が手を合わせる。小十郎も軽く頭を下げて手を合わせた。 「いやぁ、あったかいご飯って久しぶりだわ。あ、ねぇねぇ、お漬物ある?」 「糠床なら厨にあっただろ。適当に食え」 わーいっ、と佐助は無邪気に笑う。小十郎は顔を伏せて羹をすする。 京の薄く上品な味付けとは違い、野性味溢れるいい味だ。 「でも一番食べたいのはさあ」 音もなく佐助が小十郎の隣に座る。小柄でしなやかな体が、腕を取って絡みついてくる。 先ほどまで微塵も感じなかった、濃密な女の気配。 「アンタなんだよねぇ……」 伸びてきた手を払い、握り飯にかぶりついた。塩と梅干だけの他愛ない握り飯だが、 単純だからこそ米の味が引き立っている。 「黙って飯を食え。――俺は、お前をそういう目で見たくない」 「じゃあ……どうしたら、見てくれるのかなぁ……」 耳元に吹きかかる甘い息。ぞわりと体が粟立った。 細い、肉感的とは言い難い体。男とも女ともいえないような、人の匂いのしない体。 なのに立ち昇る気配は女をこれ見よがしに漂わせ、小十郎を誘う。 これが忍びの手かと感心する。 久しく女を抱いていない小十郎のどこに訴えればいいか、この女は分かっている。そして誘う。 そうやって、何を得る? 京の情勢など、一介の農夫が事細かに知るはずがない。 「何が、目的だ?」 「あ、ひっどーい。人が折角何の利益もなしに男に迫ってるのに」 「俺に言い寄る連中は、大抵何か目的があった。苦界から抜けたい遊女。出世を望む小姓。 片倉に取り込みたい女中。――お前はどれなんだ?」 「どれでもないよ。強いて言えば」 手が伸びるが今度は拒まない。にやりと笑って口付けを受け入れる。 「あんたが気に入った。自分のものにしたい。抱かれたい」 がたん、と大きな音がした。戸が揺れた。そちらを見るが、人の気配はない。 「風だよ。野分じゃない?」 佐助は笑う。脂粉の香がきつい女よりよほど妖艶な笑みに息を呑む。 どこまで手を伸ばしても届かない政宗が天を駆ける竜なら、この女は何だ。 ――鴉。 高く空を舞い、気まぐれに地に降り立つ。人を惑わし、嘲り嗤う。 蒼天を駆る大きな翼は黒のようで紺のようで紫のようで、とても綺麗だ。 額の鉢金を落とす。佐助の目が細くなる。楽しそうに笑うが感情が読めない。 ――この女に嵌るのは危険だ。きっと、抜け出せなくなる。 そして小十郎を突き落とし、嗤って天に昇るだろう。 そういうことに慣れた女だ。 けれど、それでもいいかと思う。たとえからかい目的であっても好意を寄せられれば悪い気はしない。 「野分が近いとさぁ……体、疼かない?」 ゆっくりと押し倒される。唇の間から舌が覗いた。赤くいやらしい色をしている。 乗りかかり、腰を捻って佐助が笑う。 「悪くない眺めだな」 「そう? ねぇ……、あんたの女になってもいーい?」 佐助の腰に手をやって見上げる。灯りの乏しい室内でも、佐助の顔はよく見えた。 少女のようでもあり、慣れた女のようでもある。 本当に、何もかもが曖昧な奴だ。人かどうかも疑わしい。 こいひとよ11
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/1945.html
「幸村は、いかがじゃ」 幸村が上田に戻って十日になる。 その間、幸村は出仕せず、上田の自室に閉じこもっていた。 見舞うために上田を訪れた信玄は、幸村の代理として現れた佐助を見て、残念そうな顔をした。 「あー……と、ちょっと、酷い熱がありまして」 「……そうか」 「酷い扱いを受けたせいで、ちょっと」 「片倉小十郎……と、申したか。あやつがのう……」 幸村がどのように扱われていたかは、信玄の耳に入っている。信玄はいまだ信じられないらしい。 ――格子に縛り付けられ、無理やり犯される様子を、佐助は見ていた。 小十郎を斬り捨てて幸村を助けようと思った。だが、幸村の様子を思うと、体が動かなかった。 「……旦那は、酷いもんですよ。体はともかく、心が折られてます。……元通りになるのに、 何年もかかるかと」 「そうか。……やはり、女子を戦場に出すべきではないのう」 男は首を取られて終わりだが、女はそうはいかない。 分かっていたつもりだったが、いざ幸村がその立場に落とされると、甘かったと思い知らされる。 幸村は、鞭で打たれた跡と縄目は残っているが、それ以上に心が酷い状態だった。 佐助は、幸村の心の様子までは報告していない。 ――言えるはずが、ない。 「幸村は、どう申しておる」 「どう、って……」 (言えない) 報告できるはずがない。 上田で気がつくなり、幸村は狂ったように哭いた。 何故助けた。何故あのままにしてくれなかった。幸村は佐助の胸倉を掴み、泣きながら叫んだ。 一晩哭き続け、それからは糸が切れたように眠っている。酷い熱を出し、医者が詰めているような状態だった。 「……旦那は、右目の旦那――片倉小十郎に執着しています。でもそれは一時的なものだと思いますよ」 佐助がへらっと笑いながら言うと、信玄は渋い顔をする。出された茶を啜り、団子を手に取った。 「一時でも相手に深く執着したことを、そちは忘れられるか」 「…………」 「上田は、しばらく信尹(のぶただ・幸村の叔父)に任せよ。幸村は……しばらく休め。 健康を取り戻してから、改めて我が館に参れ」 信玄はぱくりと団子を頬張り、串を皿に置いた。 佐助は頭を下げた。 気の迷いだ錯覚だと言い聞かせても、幸村は首を振って言葉を拒み、哭いた。 一時の感情で、あんな風になれるだろうか。 悲痛な表情で幸村を介抱していた小十郎を佐助は見た。 互いに、深く執着しているのだろう。 その期間が長すぎた。 佐助といえども、時間を巻き戻す術は持ち合わせていない。 炎の微笑13
https://w.atwiki.jp/bsr_e/pages/1949.html
佐助は書院に入り、信玄に対して乱暴に頭を下げた。 「そう怒るな。――幸村は、こうと決めたら誰の言うことなど聞かぬところが あることくらい、そちも知っていよう」 「そうですけどねぇ! なんで止めないんですか!? 旦那がどこに行くかなんて分かりきってるし、 しかもあんなの用意して! いっそ出家でもさせたらどうなんです!?」 顔を上げると同時に、矢継ぎ早に佐助はわめいた。信玄はおかしそうに笑うと、 扇で背をかく。鷹揚とした動作が、本気で腹立たしい。 今頃幸村は、愛馬を駆って奥州に急いでいるだろう。行く場所も、会う相手も分かっている。 先回りして止めようと思ったところに信玄の呼び出しが入り、佐助の計画は頓挫した。 「佐助。儂の妻は、京より参った。顔も知らぬ女子であった」 「……普通、そうでしょ。俺だって、里から言われたら、どんな相手とも結婚しますよ」 「戦に出て先陣を斬るような女が、普通か?」 「っ――」 佐助は奥歯をかみ締める。 真田家の女当主ともなれば、いくつもの縁談が舞い込むべきだろう。 だが、幸村は並み居る武田諸将の誰よりも武勇誉れ高い。若い男は幸村に対して引け目を感じるようになり、いつしか縁談など遠いものとなっていた。 「男を見つけ、己で選ぶ。幸村は、それくらいで丁度よかろう」 佐助は不機嫌だった。 なんであんな男なんだ。もっと、他にいるだろう。 傍にいて、幸村を大切にしてくれる人。 ――いる。そう、いるはずだ。 「……もっと、いるでしょ。旦那を大切にして、真田の家を盛り立ててくれる人が」 「そのような男に、幸村が御せるとは到底思えぬわ」 信玄はおかしそうに笑い、懐かしむように目を細めた。 「全身全霊をかけてぶつかれる相手が見つかった。よいことではないか。 ……それがたまたま、敵将であっただけよ」 これでよかったのだろう。戦に出て、干戈を交えるような相手を、幸村は選んだ。 それが、幸村の定めなのだろう。信玄といえども、どうすることもできない。 別れの時に、信玄は幸村の体を久方ぶりに抱きしめ、髪を撫でた。 しなやかな体。甘く香る髪。いつの間にか「女」になっていた。 娘を嫁に出すよりも辛いな、と幸村を撫でた手を見た。 信玄の知らない甘い匂いが残っていた。 炎の微笑17
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こんばんは。先日は稚拙な文章『合縁奇縁』にお付き合いいただき、 ありがとうございます。感想までいただけ、まことに恐縮です。 さて、本日もお付き合いいただければ嬉しいです。 今回は真田×女佐助です。 先日の『合縁奇縁』の続編ではございますが 未読の方も、忘れた方も、単品で読む上で支障は無いはずですので ご心配なく。 それでは長々と前置きしましたが投下を始めさせていただきます。 ■激情忍恋帳 突然だが武田軍真田忍隊長、猿飛佐助は女である。 普段男の振りをしているのは、 くのいちながら里一番の実力を持つ佐助が長になる際、 年寄り連中がうるさかったので男として生活することになったから。それだけだ。 当の本人はそんなことはどうでもいいと思っている。 どうせ、忍だ、必要とあらば男にでも女にでも自在に化ける。 鍛錬の一環くらいにとらえている。 さて、そんな佐助は先日から、主こと真田幸村が気に食わなかった。 佐助は幸村が弁丸と呼ばれていた頃からのつきあいだ。 幸村には人一倍の格別の思いがある。 もし死ねと命じられれば即座にどんな死に方でもして見せるし、 主が誰かに討たれれば地獄の果てまで追いかけて極めて残忍に殺してやる。 どちらも天地がひっくり返ろうが有り得はしないが、その覚悟は常にある。 そんなに主に心酔している佐助が何故に主が気にくわないかと言えば、 その理由は先日の戦に端を成す。 激2
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《BASARA1にて》 謙信「うつくしきつるぎ。そなたは たけだのしのびと よくにたぶきやわざを しようするのですね」 かすが「えぇっ!? ……そ、それは同郷で学んだためかと思われます。 決して意識しているわけではございません。 謙信さまが不快だと申されますのならば、今すぐにでも 違う武器や技を使用いたします」 謙信「ふふ……かまいませんよ。 それに おなじようなぶきやわざをつかうほど たけだのしのびとそなたのなかがよくても わたくしはふかいともおもいません」 かすが「わっ、私とあいつは仲が良くなど……!」 謙信「かくさなくてもよいのです。 だんじょのなかがよいというのは とてもよいこと…… いつかこのらんせのじだいがおわって へいわなよのなかになったら そなたたちもめをととなり ちからをあわせるときがくるかもしれませんね そう まえだのめをとのように……」 かすが「夫婦!? (自分と佐助が利家とまつのように振る舞うところを想像する)」 《BASARA2にて》 佐助「あれ? 武器変えた?」 かすが「うるさい」 佐助「つれないねぇ……。忍び同士、仲良くししない?」 かすが「誰がお前なんかと! め、夫婦になどならないからな!」 佐助「夫婦?」 こんな感じで一人考え込んで佐助を気にし始めるかすが